玉ねぎのケルセチンとイソアリインが血糖値を下げる
様々な栄養を含むタマネギ
タマネギが体に良いことは広く知られており、その中でも特に有名なのは血液をサラサラにする効果が期待できる「ケルセチン」です。
しかしタマネギには血液をサラサラにする効果以外にも様々な栄養や作用が期待でき、血糖値が高くなってしまう糖尿病の改善や予防も期待できるのです。
タマネギのどういった成分が糖尿病に効くのでしょうか見ていきましょう。
タマネギといえばケルセチンとアリシン
多くの人がタマネギの健康効果を「血液サラサラ効果」と認識していると思われ、それをもたらすのが「ケルセチン」と「アリシン」です。
ケルセチンは抗酸化作用を持つポリフェノールの一種で、動脈硬化の原因となる血管内皮へのLDLコレステロールの蓄積を抑制する効果が期待できるとともに、LDLコレステロールの量自体を減らす効果があります。
動脈硬化を防ぐことはそれ自体が血栓の予防にもなりますが、それに加えタマネギに含まれる「アリシン」には血液の凝固を防いだり血栓を溶かす血栓溶解作用があり、これが「タマネギを食べると血液がサラサラになる」と言われるゆえんです。
糖尿病になり血糖値が高くなると血管内皮が傷つき、そこにLDLコレステロールやマクロファージの死骸が蓄積し動脈硬化を引き起こし、また高血糖自体が血液ドロドロの状態でもあるので、タマネギに含まれるケルセチンやアリシンは非常に効果的なのです。
ただ、ケルセチンはタマネギの皮に最も多く含まれているため、効果的に摂取するには粉末にしたりお茶にして煮だしたりといった工夫が必要になります。
■ケルセチンは皮に多く含まれる
刺激臭の原因イソアリインが血糖値を下げる
タマネギを切ると目や鼻にしみて涙や鼻水が出たりすると思います。その原因はタマネギに含まれるイオウ化合物のひとつ「イソアリイン」という成分。
料理する側としては迷惑なこのイソアリインですが、これにはインスリンの働きを活発にし糖代謝を促し血糖値を下げる効果があります。
またアリシン同様血栓を予防し血液をサラサラにする効果もあり、糖尿病予防や改善を強力にサポートします。
イソアリインの血糖値を下げる効果は生のままがもっとも効果的なのでサラダなどで食べたいところ。ただ水に溶けだしてしまう性質があるため辛みを抜くために多く人がやりがちな「水にさらす」という行為はできる限り避けるか短時間に留めましょう。
■イソアリインは生でもっとも効果を発揮し、水にさらすことは避ける
糖尿病改善のためタマネギを積極的に取り入れよう
タマネギは独特の臭いや味があるため苦手な人も多いとは思いますが、体にとっては非常に良い食べ物なのでできる限り食事に取り入れたいところです。
特に血糖値が高い人にとっては動脈硬化の予防や血液サラサラ効果、血糖値を下げる作用など積極的に摂取するべき作用が多いのです。
どうしてもタマネギが苦手という場合はカレーなどに入れてもある程度の効果は期待できますし、ハンバーグやスープなどあまりタマネギを意識しないような料理を試してみて下さい。
また、タマネギの有効成分をぎゅっと詰め込んだサプリメントで摂取するという方法もありますので、血糖値が気になるものの普段なかなかタマネギを食べる機会のないひとはサプリメントのご使用も検討してみて下さい。
血糖値を下げダイエット効果もあるSGLT2阻害薬
これといった自覚症状がないままじわじわと血管を蝕み続ける糖尿病。それだけに健康診断などで血糖値やHbA1cの高さを指摘されても放置している人は驚くほど多く存在するのが実情。
糖尿病治療は本来であれば食事療法と運動療法を軸に、補助としてインスリン注射や経口薬を用い血糖値を正常値もしくはそれに近い数値での安定を目指します。
そうすることで体重の減少・維持と血糖値・HbA1cの効果が望めるから。しかし現実問題として食事制限や運動療法は決して楽なものではなく、またそれを一生続けなければならないという終わりなき苦行でもあります。
そういった背景に加え、受診するのが面倒くさい、行くたびに医師に「痩せなさい」と言われる…などの理由から病院から足が遠のいている人も多いのではないでしょうか。
しかし、当サイトで口を酸っぱくして述べているように、糖尿病は様々な合併症を引き起こす極めて恐ろしい病気です。血糖値が高い状況はもちろん、糖尿病リスクを高める肥満も放置するべきではありません。
もしどうしても病院に行きたくない場合は、個人輸入代行業者を通じ、日本でも処方されているSGLT2阻害薬「フォシーガ」を購入するという方法も。
SGLT2阻害薬は血液中の糖を積極的に尿と一緒に排出するという画期的な糖尿病治療薬。
従来の経口薬のように細胞内に糖を取り込むインスリンに頼ることなく血糖値を下げられるため、1日250~400kcal相当のダイエット効果があることが複数の臨床試験で実証されています。
それだけに健康な人がダイエット目的で使用する事例が後を絶たないほど。
本来であれば医療機関を受診し、適切な治療と指導を受けたうえで治療薬を処方してもらうべきところ。しかしそれができないようであれば、最低でもフォシーガなどで血糖値や体重の低減を図ってほしいと感じています。
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