食生活改善において重要な3つの点
食事の見直しは必ずしも苦行ではない
糖尿病の改善や予防には適度なカロリーと栄養バランスを考えた食事が必要になり、それは糖尿病のみならず他の生活習慣病やメタボリックシンドローム(メタボ)の改善や解消にも繋がります。
身体の健康を考えれば絶対に行うべき食事の見直しですが、「食生活の見直し」と聞くと「制限が多い」「好きなものを食べられない」という印象を抱く方も多いのではないでしょうか?
確かにカロリー摂取量の目安を設けたり栄養バランスを重視すると食べられるものに一定の制限が必要である事は間違いありませんが、視点を変えればそれは健康的で人間らしい生活を送るための基本であり、好き勝手に飲食をしていた今までが異常だったのです。
その結果が糖尿病やメタボであって、一定の食事制限は「我慢」というより「あるべき姿になった」と見るべきでしょう。
糖尿病を改善するために必要な食事は?
生活習慣病やメタボを改善するための食事において基本となるのは以下の3つ。
- ■栄養バランスの取れた食事
- ■適切なカロリー摂取量
- ■継続的に続ける事
これを見るとダイエットに通じるものがありますが、実際にメタボや糖尿病などの生活習慣病を改善するにはそれと同等の事を行う必要が出てきます。
では一つひとつ簡単に見ていきます。
■栄養バランスの取れた食事を心がける
生活習慣病はもちろん“寿命”にも大きく関わってくる食事。
ただお腹を満たせば良いというわけではなく、身体に必要な栄養素を出来るだけ過不足なく摂取する事が望ましくなり、そのために理想的なのは1日に30品目以上を食べる事とされています。
ただ「1日30品目を摂取するにはどうすればよい?」でも取り上げているように1日で30品目の摂取は想像以上に難しいものなので、30種類にこだわるよりはたんぱく質や炭水化物などはもちろんビタミンやミネラルを意識的に取り入れるようにし、状況に応じてサプリメントで補うのも効果的です
■適切なカロリー摂取量
1日に必要なカロリー摂取量は性別、仕事や日常生活での運動量、身長などによって異なりますので一概に「1日○○kcal」とは言い切れないものの、成人男性であれば1400~1800kcal、成人女性で1200~1600kcal程度がおおよその数字となります。
1日1600kcalというのは思った以上に少なく感じるものの、野菜を多く取り入れることで満足感の得られる食事にする事が可能です。(→糖尿病における適切な1日のカロリー摂取量)
■栄養バランスが取れカロリーを控えた食事を継続させる
実は糖尿病治療において最も難しいのがこれです。
ダイエットが「痩せる事よりそれを維持する方が難しい」と言われるのと同様に、糖尿病治療や血糖値の改善にはしっかりと管理された食事を継続させる必要があります。
目標体重や継続期間を決め取り組むのであればモチベーションの維持もしやすいものの、これを「一生続けろ」と言われれば心が折れてしまう方も多いとは思います。しかしこれを苦行と捉えず上手に行っていくコツはいくつもあります。
これを乗り切るためのノウハウを「理想の栄養バランスとカロリー摂取を継続させる」で取り上げていますので、興味のある方は覗いてみて下さい。
■これらを継続させる事が一番難しいものの捉え方次第で意識は大きく変わる
糖尿病治療や高血糖改善に向けた食生活のまとめ
糖尿病治療や血糖コントロールのために必要な食生活の改善において重要となる3つの点、いかがだったでしょうか。
栄養バランスを見直すためには出来るだけ幅広い食材を摂り入れる必要があったり、また適切なカロリー摂取を心がけるにはある程度しっかりとカロリー計算を行う必要があったりと、「面倒」と感じる事も多いかと思います。
そしてこれをずーっと続けなければいけないという先の見えない闘いを考えると心が折れそうに感じる事もあるでしょう。
しかしこれらはすべて「慣れ」が解決してくれる問題でもあり、実際にやってみれば思ったほど大変ではなく、捉え方を変えればゲーム感覚…といっては語弊があるかもしれませんが、レシピや食事を考える楽しみも見出せます。
これらが一生続くと考えると先が見えない…とは上でも書きましたが、命や健康というかけがえのないものに関わる重要な事、そしてあなたの周りの家族に苦労をかけないため、悲しませないためだと思えばモチベーションも変わってくるはず。
食事は糖尿病治療や血糖値のコントロールにおいて最も重要な要素なので、しっかり取り組み健康を維持するよう心がけて下さい。
血糖値を下げダイエット効果もあるSGLT2阻害薬
これといった自覚症状がないままじわじわと血管を蝕み続ける糖尿病。それだけに健康診断などで血糖値やHbA1cの高さを指摘されても放置している人は驚くほど多く存在するのが実情。
糖尿病治療は本来であれば食事療法と運動療法を軸に、補助としてインスリン注射や経口薬を用い血糖値を正常値もしくはそれに近い数値での安定を目指します。
そうすることで体重の減少・維持と血糖値・HbA1cの効果が望めるから。しかし現実問題として食事制限や運動療法は決して楽なものではなく、またそれを一生続けなければならないという終わりなき苦行でもあります。
そういった背景に加え、受診するのが面倒くさい、行くたびに医師に「痩せなさい」と言われる…などの理由から病院から足が遠のいている人も多いのではないでしょうか。
しかし、当サイトで口を酸っぱくして述べているように、糖尿病は様々な合併症を引き起こす極めて恐ろしい病気です。血糖値が高い状況はもちろん、糖尿病リスクを高める肥満も放置するべきではありません。
もしどうしても病院に行きたくない場合は、個人輸入代行業者を通じ、日本でも処方されているSGLT2阻害薬「フォシーガ」を購入するという方法も。
SGLT2阻害薬は血液中の糖を積極的に尿と一緒に排出するという画期的な糖尿病治療薬。
従来の経口薬のように細胞内に糖を取り込むインスリンに頼ることなく血糖値を下げられるため、1日250~400kcal相当のダイエット効果があることが複数の臨床試験で実証されています。
それだけに健康な人がダイエット目的で使用する事例が後を絶たないほど。
本来であれば医療機関を受診し、適切な治療と指導を受けたうえで治療薬を処方してもらうべきところ。しかしそれができないようであれば、最低でもフォシーガなどで血糖値や体重の低減を図ってほしいと感じています。
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