グァバ 発酵させると高くなる高血糖抑制効果
グァバとは?
グァバは主に熱帯や亜熱帯の地域で栽培されるフルーツで、日本においては沖縄などで生産されており、沖縄の人はもちろん各地にあるアンテナショップなどで「グァバ」の文字を目にしたことがある方もいらっしゃると思います。
そんなグァバは健康食品としても多く用いられておりますが、それは果実のほうではなく“葉”になります。
ポリフェノールを多く含むことで抗酸化作用も期待されるグァバの葉は血糖値を下げる効果もあるとされていますが、どういった働きによるものなのでしょうか?
グァバ葉の血糖値を下げる効果とは
グァバの葉には「ケルセチン」と「タンニン」という2つのポリフェノールが豊富に含まれています。
ケルセチンは血糖値対策に高い効果を示すタマネギにも多く含まれている成分で、小腸での糖の吸収を抑制し急激な血糖値上昇を防ぐ効果があります。
一方のタンニンは柿渋やお茶、栗の渋皮などに含まれるポリフェノールの一種で、渋さの元になる成分でもあります。
このタンニンはサラシアに含まれるサラシノールやコタラノールと同様にα-グルコシダーゼ阻害活性があり、複数結びついた糖類を小腸が吸収できるブドウ糖にまで分解することを防ぎます。
この2つのポリフェノールを含有するグァバの葉はタンニンで糖の分解を阻害しケルセチンで糖の吸収を抑制するという効果により血糖値を下げるのです。
■渋さの元であるタンニンはブドウ糖への分解を阻害
グァバ葉は発酵させてこそ最大の効果を発揮する
グァバの葉はそのままでも豊富なポリフェノールを含んでいますが、渋みや“えぐみ”などが強く飲みにくいという欠点もあります。
しかしグァバ葉を発酵させることによって苦味やえぐみ、渋みが軽減され飲みやすくなり、また発酵させることによってケルセチンの量が4.7倍になり、またカルシウムやカリウムといったミネラルの量も増えるのです。
糖尿病で血糖値の高い男性に1.4gの発酵グァバを摂取してもらい、食前から食後150分までの血糖値の推移を白湯を飲んだ場合と比較したものがあります。
白湯ではピーク時230mg/DLまで上昇したのに対し発酵グァバを摂取した場合はピーク時でも190mg/DL程度と大きな差が生まれています。
このことからグァバを使用したお茶や商品を求める場合、発酵させたものを選ぶようにすると高い効果が望めるでしょう。
■発酵グァバを使った調査でも血糖値を下げる効果が実証されている
トクホにも認定されるグァバ
グァバの高い効果によってグァバ葉ポリフェノールは特定保健用食品に認定されており、グァバ葉を配合したトクホのお茶も販売されています。
当然ながらグァバを使うなら発酵させたものが良いのは言うまでありませんが、発酵グァバの開発は沖縄県自体がサポートしていることもありブランドイメージを守るためなのか発酵グアバ茶やサプリメントは送料を込めると2g×60包で最低でも4,000~4500円と価格が高いという欠点があります。
発酵グァバがもっと普及し安くなってくれればいいのですが、琉球バイオリソース販売株式会社という会社が発酵の特許を持っており独占販売のようになっているので、これからも値段が下がることはないのかもしれません。
発酵ではない普通のグァバ茶であれば同じ2g×60包が10分の1程度の値段で購入できるとあって、あえてそちらを購入し浮いたお金をサラシアなど血糖値を下げる効果のある他のサプリメントに回したほうがいいという考え方もあります。
ただ、これまでサラシアなど血糖値を下げる効果のある食品やサプリメントを試してみて効き目を感じられなかった方は、若干高価ではありますが一度発酵グァバを試してみる価値は十分にあると思います。
血糖値を下げダイエット効果もあるSGLT2阻害薬
これといった自覚症状がないままじわじわと血管を蝕み続ける糖尿病。それだけに健康診断などで血糖値やHbA1cの高さを指摘されても放置している人は驚くほど多く存在するのが実情。
糖尿病治療は本来であれば食事療法と運動療法を軸に、補助としてインスリン注射や経口薬を用い血糖値を正常値もしくはそれに近い数値での安定を目指します。
そうすることで体重の減少・維持と血糖値・HbA1cの効果が望めるから。しかし現実問題として食事制限や運動療法は決して楽なものではなく、またそれを一生続けなければならないという終わりなき苦行でもあります。
そういった背景に加え、受診するのが面倒くさい、行くたびに医師に「痩せなさい」と言われる…などの理由から病院から足が遠のいている人も多いのではないでしょうか。
しかし、当サイトで口を酸っぱくして述べているように、糖尿病は様々な合併症を引き起こす極めて恐ろしい病気です。血糖値が高い状況はもちろん、糖尿病リスクを高める肥満も放置するべきではありません。
もしどうしても病院に行きたくない場合は、個人輸入代行業者を通じ、日本でも処方されているSGLT2阻害薬「フォシーガ」を購入するという方法も。
SGLT2阻害薬は血液中の糖を積極的に尿と一緒に排出するという画期的な糖尿病治療薬。
従来の経口薬のように細胞内に糖を取り込むインスリンに頼ることなく血糖値を下げられるため、1日250~400kcal相当のダイエット効果があることが複数の臨床試験で実証されています。
それだけに健康な人がダイエット目的で使用する事例が後を絶たないほど。
本来であれば医療機関を受診し、適切な治療と指導を受けたうえで治療薬を処方してもらうべきところ。しかしそれができないようであれば、最低でもフォシーガなどで血糖値や体重の低減を図ってほしいと感じています。
あわせて読みたい関連記事
糖尿病患者の平均寿命は健康な方に比べ平均で10年短いと言われています。しかしそれはあくまでも「平均」であり、しっかりとした治療を行い血糖値をコントロールできれば健康な方と変わらない寿命を全うできます…続きを読む
糖尿病の多くは血液検査での血糖値やHbA1cの数値で発見されますが、これらの数値が正常であるにもかかわらず高血糖の時間が長い「隠れ糖尿病」の場合があります。隠れ糖尿病は空腹時血糖値では表れづらいものの、食後に血糖値が跳ね上がり減少も緩やかという…続きを読む
糖尿病の診断するのに用いられるのは血糖値とHbA1cで、それぞれには明確な基準があります。10時間以上絶食し測る空腹時血糖値は126mg/dL以上、HbA1cは6.5%以上という基準を両方満たせば糖尿病と診断され、片方の場合は再検査を経て判断することに…続きを読む
糖尿病は全身の血管にダメージを与え血流を悪くする上に免疫力も低下するため歯周病の原因になります。そしてその歯周病から歯周病菌が血管を通して全身を巡り糖尿病や動脈硬化を悪化させるという悪循環を引き起こします…続きを読む
厚生労働省による最新の糖尿病の調査では糖尿病予備群の数は減ったものの糖尿病が強く疑われる人の数は増加の一途を辿っています。生活習慣に関するデータでは改善の兆しが見られるものの、その裏には高齢化が隠れていると推測されます…続きを読む
肥満である場合、肥満でない方に比べて糖尿病リスクは5倍になると言われています。しかし肥満のリスクはそれだけに留まらず高血圧や痛風、そして命に関わる心疾患や脳卒中のリスクも高め、特にBMI30を超えるとその傾向は顕著になります…続きを読む
糖尿病が進行し高血糖状態が続くとちょっとした傷でも治りにくくなってきます。それは神経障害を発症してる場合は足の切断に繋がる可能性があり、また手術が必要になった場合は傷の治りにくさや化膿のしやすさなど健康な人に比べ様々な不利があります…続きを読む
様々な合併症を引き起こすため放置すると怖い糖尿病。そんな糖尿病を早期に発見できる初期症状や自覚症状ってどんなものなのでしょうか?実は糖尿病には初期に自覚できる症状というものはなく、自覚症状が表れる頃には進行している場合が…続きを読む
糖尿病とは血液中のブドウ糖濃度が高い…いわゆる血糖値が高い状態が続く病気ですが、なぜ血糖値は高くなってしまうのでしょうか?血糖値が高くなってしまう仕組みと対策法を知り治療や予防に活かすようにして下さい…続きを読む
タバコを吸う事は糖尿病の発症や悪化のリスクを高めますが、一方で禁煙する事によって糖尿病の発症リスクが高まるという調査結果も存在します。それは国内外の信頼できるデータでも裏づけされており「禁煙なんかしないほうが…続きを読む