サラシアと桑の葉、どっちの方が効果が高い?
効果の大きさで人気の2つの食品
この2つは共に小腸で糖の分解を行う酵素α-グルコシダーゼの働きを阻害する効果があり、それによって糖の吸収を抑制し血糖値の上昇を抑えます。
似たような効果・作用を持ちサプリメントやお茶など多くの健康食品が販売されているサラシアと桑の葉ですが、ここで「どちらの方が効果が大きいのか?」というひとつの疑問が湧いてきます。
消費者としては血糖値を効率よく下げるためにも少しでも効果の大きいものを使用したいところなので、この2つの効果について比較してみたいと思います。
研究結果からサラシアと桑葉を比べる
糖尿病は世界中で患者数が急増しており、日本においても成人の4~5人に1人は糖尿病もしくはその予備群であるため、サラシアや桑の葉の血糖値抑制効果というのはしっかりと研究・調査されています。
まずはサラシアを見てみます。
このデータではショ糖の摂取のみを青とし、サラシア属植物エキス末を食前5分前に摂取、量に応じて色分けしています。
ショ糖のみの摂取の場合食後30分で血糖値は150mg/DL付近まで上昇しているのに対し、サラシアを摂取している場合130mg/DL前後くらいに抑えられているのが分かり、食後120分までその傾向は続いています。
一方でインスリンの量を見ると、ショ糖のみの摂取がもっともインスリンが分泌されており、0.2gのサラシアを摂ると明らかにインスリン量が減少、0.3gと0.4gは同値となっているものの、0.2gに比べると有意に少なくなっています。
サラシアには血糖値を抑える効果がある一方でインスリンの分泌が減る…ここから読み取れるのは、血糖値を抑える効果が非常に大きいためインスリンの分泌を減らすことができ、膵臓を休ませる効果も期待できることになるでしょうか。
■インスリンの量が減っても血糖値を下げることからサラシアの効果は高い
桑の葉のデータから読み取れること
一方の桑の葉の効果はどうなっているでしょうか。
こちらは国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構という非常に信頼性の高いところでの調査であり、その中では桑葉エキスの摂取する量が多ければ多いほど桑の葉を摂取していないプラセボ群に対して有意な効果を上げているのが見てとれると思います。
サラシア同様こちらでも桑の葉エキスを摂取すると食後血糖値が抑えられる一方インスリンの分泌量は減る傾向にあり、サラシア同様α-グルコシダーゼ阻害活性によって糖の分解・吸収が抑えられ、その効果によって急激な血糖値上昇が起こらないためインスリンの分泌が減っているのでしょう。
特に桑葉エキスを摂取しなかった層と0.8gや1.2g摂取した層では非常に大きな差が生まれていて、1.2gに至っては食後60分の段階では40mg/DLくらいの差になっており、インスリン分泌量などを勘案すると0.8g以上の摂取が望ましいことになります。
■桑葉エキスを0.8g以上摂ると、摂取しない場合に比べ大きな差が生まれる
サラシアと桑の葉、どちらがいいのか?
これまでデータを見てきて感じたことはサラシアと桑の葉は予想以上に効果が似通っているなという点でしょうか。
どちらもα-グルコシダーゼ阻害活性によって糖の分解・吸収を抑制することによって血糖値の上昇を抑え、それによってインスリン分泌量を減らすことができるというもので、それを行う成分がサラシアならサラシノールやコタラノール、桑の葉ならデオキシノジリマイシン(DNJ)という違いくらい。
そしてもっとも気になる効果の大きさですが、上のデータのみを見比べれば桑の葉の方が優勢のように感じるものの、サラシアは0.2g、0.3g、0.4gで調査しているのに対し、桑の葉は0.4g、0.8g、1.2gでの調査となっており、単純な比較を難しくしています。
また、サラシアは小林製薬や富士産業の「ネオコタラノール」という成分で特定保健用食品(トクホ)の認定を受けていますが、桑の葉はトクホの認定を受けようという動きはあるものの、いまだ実現できていないという現実も。
人によって合う合わないなど相性もあると思うので一概に「どちらが良い」とは言えないものの、価格面では日本全国どこにでも自生しているだけあってか桑の葉の方が若干安い印象を受けますので、価格の安いものから使ってみるという手もあるでしょう。
ただ、安いものは海外製であったり原材料が海外産だったり、合成成分が多かったりなど質が低い場合も多々あります。
自分の健康に直接関わることですから信頼できる商品を選ぶようにしたいですね。
サラシアや桑の葉の健康食品
■太田胃散 桑の葉青汁
あの太田胃散が作った桑の葉をメインとした青汁で、血糖値を抑制する効果はもちろんカルシウムやマグネシウム、食物繊維など様々な栄養素を豊富に含んでいるため総合的な健康維持に大いに役に立ちます。
定期コースなら1ヶ月分60袋入りが税込2,268円、1杯約38円と非常にリーズナブルで、2014年の時点ですでに110万杯を売り上げている人気の商品で、当然国産の桑の葉を国内工場で生産しています。
■アグリのしあわせ減糖茶
桑の葉はもちろん、サラシアやゴーヤ、アイスプラント(ピニトール)といった血糖値を下げる効果のある素材を10種ブレンドしたお茶。
1袋20包入りが定期コースで1,602円とお求め安く、2袋の定期コースの場合はたっぷり飲める上に送料も無料、またいつでも休止・中断ができるとあって多くの方が利用しています。
■小林製薬 サラシア100
大手製薬会社である小林製薬のサラシア100は「ネオコタラノール」という特許成分を配合した日本でも数少ないサラシア属植物を使った特定保健用食品(トクホ)です。
それだけに定期コースで1ヶ月分3,991円と決して安くないものの、大手の製薬会社であることや国が認定するトクホである信頼性の高さを考えれば妥当といえます。
初めての方に限りお試しの15日分が980円と非常にリーズナブルになっていますので、まずはこれでトクホのサラシアを試してみて下さい。
血糖値を下げダイエット効果もあるSGLT2阻害薬
これといった自覚症状がないままじわじわと血管を蝕み続ける糖尿病。それだけに健康診断などで血糖値やHbA1cの高さを指摘されても放置している人は驚くほど多く存在するのが実情。
糖尿病治療は本来であれば食事療法と運動療法を軸に、補助としてインスリン注射や経口薬を用い血糖値を正常値もしくはそれに近い数値での安定を目指します。
そうすることで体重の減少・維持と血糖値・HbA1cの効果が望めるから。しかし現実問題として食事制限や運動療法は決して楽なものではなく、またそれを一生続けなければならないという終わりなき苦行でもあります。
そういった背景に加え、受診するのが面倒くさい、行くたびに医師に「痩せなさい」と言われる…などの理由から病院から足が遠のいている人も多いのではないでしょうか。
しかし、当サイトで口を酸っぱくして述べているように、糖尿病は様々な合併症を引き起こす極めて恐ろしい病気です。血糖値が高い状況はもちろん、糖尿病リスクを高める肥満も放置するべきではありません。
もしどうしても病院に行きたくない場合は、個人輸入代行業者を通じ、日本でも処方されているSGLT2阻害薬「フォシーガ」を購入するという方法も。
SGLT2阻害薬は血液中の糖を積極的に尿と一緒に排出するという画期的な糖尿病治療薬。
従来の経口薬のように細胞内に糖を取り込むインスリンに頼ることなく血糖値を下げられるため、1日250~400kcal相当のダイエット効果があることが複数の臨床試験で実証されています。
それだけに健康な人がダイエット目的で使用する事例が後を絶たないほど。
本来であれば医療機関を受診し、適切な治療と指導を受けたうえで治療薬を処方してもらうべきところ。しかしそれができないようであれば、最低でもフォシーガなどで血糖値や体重の低減を図ってほしいと感じています。
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