日本人は糖尿病になりやすいって本当?
欧米人は糖尿病になりにくいという噂
糖尿病に関心がある方なら「日本人は欧米人より糖尿病になりやすい」という話を聞いた事があるのではないでしょうか。
そう言われてみればアメリカ人の肥満体型は日本人のそれとは比べ物にならないほどデップリとしており、またその数も非常に多いため大半の人が糖尿病にかかっていてもおかしくはありません。
実際日本人よりアメリカ人の方が糖尿病の罹患率は高いもののその差は1.5倍程度で、BMIが30を超える肥満が日本人は約3%なのに対しアメリカは30%超と圧倒的に多い事を考えると確かに肥満の数に対して糖尿病の割合は少ないように感じます。
その原因を紐解くと日本人の食文化や遺伝的要因が関わっているようです。
なぜ日本人は糖尿病になりやすいのか
世界的に肥満の基準はBMIが30以上となっており、その割合はアメリカで30%を超えている一方日本では3%に過ぎません。
しかし日本では肥満の基準をBMI30以上ではなく25以上と定め、これに当てはまる日本人は25%前後になっていますが、BMI30と25の差は身長170cmの人に当てはめるとBMI30は86.7kgなのに対しBMI25は72.2kgと非常に大きな差になっています。
なぜ日本だけわざわざ肥満の基準を厳しくしているのかというと、日本人の場合BMIが25を超えたあたりから耐糖能障害(糖尿病)や脂質異常症(高脂血症)、高血圧のリスクが有意に増えだすためです。
なぜ日本人が肥満によって糖尿病などの病気に罹りやすいかというと、かつての日本は穀物を中心とした食生活でたんぱく質や脂質などの摂取量は多くなく、かつ食べられる量も少なかったため少ないカロリーでも生きていけるよう遺伝子に刻まれているからと言われています。
多くのカロリーを摂取しない体ではインスリンを過剰に分泌する必要もないため日本人の膵臓のインスリン分泌能は欧米人比べ半分程度しかなく、現代の飽食や食の欧米化に体が付いていけなくなっているのです。
■日本がBMI25以上で肥満なのは糖尿病や高血糖などの発症が増えるため
日本人は糖尿病になりやすい体だと自覚する
日本人は長い歴史からたんぱく質や脂質をはじめカロリーを多く摂取する生活に体が慣れておらず、ちょっとした体重増加でも糖尿病にかかるリスクが高まってしまいます。
上でも書きましたが身長170cmの人が肥満となってしまう「BMI25=72.2kg」というのは男性であればちょっと小太り程度で、筋肉質な体であれば太っていなくてもこのくらいの体重にはなってしまいます。
BMIは筋肉の多少まで考慮していないのであくまでも参考になりますが、それでも統計的に見れば大して太っているとは感じないBMI25以上で糖尿病や高血圧のリスクが高まっているのは間違いないのですから、いかに日本人が肥満に弱いかが伺えます。
ゆえに糖尿病の発症リスクを高めないために、悪化させないためには私たち日本人は遺伝子レベルで欧米的な食事や肥満に弱いことを自覚し、太らないよう、栄養が偏らないよう努力する必要があります。
とはいえ、ついつい食べ過ぎちゃうんですけどね…
血糖値を下げダイエット効果もあるSGLT2阻害薬
これといった自覚症状がないままじわじわと血管を蝕み続ける糖尿病。それだけに健康診断などで血糖値やHbA1cの高さを指摘されても放置している人は驚くほど多く存在するのが実情。
糖尿病治療は本来であれば食事療法と運動療法を軸に、補助としてインスリン注射や経口薬を用い血糖値を正常値もしくはそれに近い数値での安定を目指します。
そうすることで体重の減少・維持と血糖値・HbA1cの効果が望めるから。しかし現実問題として食事制限や運動療法は決して楽なものではなく、またそれを一生続けなければならないという終わりなき苦行でもあります。
そういった背景に加え、受診するのが面倒くさい、行くたびに医師に「痩せなさい」と言われる…などの理由から病院から足が遠のいている人も多いのではないでしょうか。
しかし、当サイトで口を酸っぱくして述べているように、糖尿病は様々な合併症を引き起こす極めて恐ろしい病気です。血糖値が高い状況はもちろん、糖尿病リスクを高める肥満も放置するべきではありません。
もしどうしても病院に行きたくない場合は、個人輸入代行業者を通じ、日本でも処方されているSGLT2阻害薬「フォシーガ」を購入するという方法も。
SGLT2阻害薬は血液中の糖を積極的に尿と一緒に排出するという画期的な糖尿病治療薬。
従来の経口薬のように細胞内に糖を取り込むインスリンに頼ることなく血糖値を下げられるため、1日250~400kcal相当のダイエット効果があることが複数の臨床試験で実証されています。
それだけに健康な人がダイエット目的で使用する事例が後を絶たないほど。
本来であれば医療機関を受診し、適切な治療と指導を受けたうえで治療薬を処方してもらうべきところ。しかしそれができないようであれば、最低でもフォシーガなどで血糖値や体重の低減を図ってほしいと感じています。
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