がんのリスクが高くなる糖尿病の恐怖
合併症だけじゃない糖尿病の恐怖
その合併症は腎症・網膜症・神経障害の3大合併症の他にも心筋梗塞などの心疾患や脳梗塞など多岐に渡りますが、実は糖尿病の人はがんのリスクも高くなるってご存知ですか?
酷くなると失明や人工透析、下肢切断などの可能性もある合併症や心疾患・脳疾患はすべて動脈硬化から引き起こされるものですが、糖尿病によるがんはどういったメカニズムで引き起こされ、どのくらいリスクが上がるのでしょうか?
糖尿病の人はどの程度がんのリスクが高くなるのか
糖尿病によるがんリスクの上昇の調査は日本はもちろん世界的に行われており、またその規模も10万人レベルの大きなものになっているため信頼性の高いデータといえます。
主ながんのリスクは以下のようになっています。
上記のようにそれぞれのがんによってリスクは異なるものの、糖尿病でない方に比べ糖尿病の既往歴がある人は全体的に高い倍率になっており、特に肝臓がん、膵臓がん、腎臓がんの発症率が高くなっています。
また子宮がんや卵巣がんといった女性特有のがんも有意に高くなるという結果が出ており女性も注意が必要です。
■糖尿病の場合、肝臓・膵臓・腎臓・子宮・卵巣のがんは特に発症率が高い
なぜ糖尿病になるとがんの発症率が上がるのか?
糖尿病である場合がんの発症率が上昇する原因の多くはインスリンに関するものと推測されています。
糖尿病や肥満などによってインスリン抵抗性が高まるとインスリンの感受性が悪くなり効きが悪くなるため膵臓はより多くのインスリンを分泌しようとするため負担が大きくなります。
それに加え血液中のインスリン濃度が高くなる高インスリン血症やIGF-I(インスリン様成長因子1)が生じ、それによって腎臓や肝臓に負担がかかるためにこれらのがんの発症率が有意に高くなっていると推測されます。
ただ、糖尿病とがんに関係があるのは分かっているものの、そのメカニズムに関しては解明されていない部分も多いのが実情です。
がんの発症を抑えるためにも糖尿病の改善を
すべてのがんで健康な人と糖尿病の人の発症率を比べると男性で1.27倍、女性で1.21倍となっており「さほど大したことないじゃん」と感じるかもしれません。
しかし肝臓がんや膵臓がん、腎臓がん、卵巣がんなどの発症率は糖尿病でない人に比べ2倍前後になりますし、糖尿病では心筋梗塞や脳梗塞、肺炎などといった死に直結する病気へのリスクも高まることを忘れないで下さい。
がん、心疾患、肺炎、脳卒中は順に日本においての死因1~4位で、「糖尿病にかかると10年寿命が短くなる」というのはこの辺に大きな理由があるのでしょう。
「糖尿病では死なない」なんて言われることもありますが、これはあくまでも血糖値の高い状態が続く糖尿病単体を見ればのはなしであり、合併症やがんのリスクまで考えれば死亡率は有意に高くなります。
そうならないためにも糖尿病の予防・治療を心がけるようにして下さい。
血糖値を下げダイエット効果もあるSGLT2阻害薬
これといった自覚症状がないままじわじわと血管を蝕み続ける糖尿病。それだけに健康診断などで血糖値やHbA1cの高さを指摘されても放置している人は驚くほど多く存在するのが実情。
糖尿病治療は本来であれば食事療法と運動療法を軸に、補助としてインスリン注射や経口薬を用い血糖値を正常値もしくはそれに近い数値での安定を目指します。
そうすることで体重の減少・維持と血糖値・HbA1cの効果が望めるから。しかし現実問題として食事制限や運動療法は決して楽なものではなく、またそれを一生続けなければならないという終わりなき苦行でもあります。
そういった背景に加え、受診するのが面倒くさい、行くたびに医師に「痩せなさい」と言われる…などの理由から病院から足が遠のいている人も多いのではないでしょうか。
しかし、当サイトで口を酸っぱくして述べているように、糖尿病は様々な合併症を引き起こす極めて恐ろしい病気です。血糖値が高い状況はもちろん、糖尿病リスクを高める肥満も放置するべきではありません。
もしどうしても病院に行きたくない場合は、個人輸入代行業者を通じ、日本でも処方されているSGLT2阻害薬「フォシーガ」を購入するという方法も。
SGLT2阻害薬は血液中の糖を積極的に尿と一緒に排出するという画期的な糖尿病治療薬。
従来の経口薬のように細胞内に糖を取り込むインスリンに頼ることなく血糖値を下げられるため、1日250~400kcal相当のダイエット効果があることが複数の臨床試験で実証されています。
それだけに健康な人がダイエット目的で使用する事例が後を絶たないほど。
本来であれば医療機関を受診し、適切な治療と指導を受けたうえで治療薬を処方してもらうべきところ。しかしそれができないようであれば、最低でもフォシーガなどで血糖値や体重の低減を図ってほしいと感じています。
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