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食品交換表を用いてしっかりとした食事管理を


一筋縄ではいかない食事療法

糖尿病の食事療法には食品交換表

糖尿病の治療には血糖値を下げる薬物療法インスリン療法といった治療法もありますが、これは基本的に補助的な治療法で、糖尿病治療のメインとなるのは食事療法です。

なぜならいくら薬を飲んだからといって完治は難しく一生付き合うことになるであろうこの病は食生活が改められなければ改善は期待できず、将来的に様々な合併症が出てくる可能性が高いから。

とはいえ食事療法はカロリーや栄養バランスの管理が難しくついつい敬遠してしまう人が多いのも事実で、それを少しでも簡単なものにしようという試みから生まれたのが「食品交換表」です。

糖尿病の食事療法の煩わしさを劇的に改善してくれるこの食品交換表、いったいどんなものなのでしょうか。

食品交換表におけるグループ分け

食品交換表では様々な食品を6つにグループ分けしています。

食品交換表のグループ分け

糖尿病食の栄養バランスは1日の総エネルギー量のうち50~60%を炭水化物などの糖質から、たんぱく質標準体重1kgあたり1.0~1.2g、残りを脂質で摂取し、そこに野菜を1日300g程度摂るのが理想とされています。

そしてこの食品交換表を用いカロリー計算や食事量、栄養バランスなどを誰でも取り入れやすくしたものが「単位」というものになります。

単位とは

食品交換表で用いる「単位」とは80kcalを1単位とすることでカロリーや栄養を管理しやすくなっており、主要な食材の1単位におけるグラム数(g)は以下のようになっています。

表1
(1単位)
ごはん パン うどん パスタ そば 中華めん
55g 30g 80g 50g 60g 40g
じゃがいも さつまいも とうもろこし 里いも かぼちゃ 小麦粉
110g 70g 110g 160g 110g 20g

表2
(1単位)
※可食部
いちご メロン みかん りんご バナナ すいか
250g 200g 200g 150g 100g 250g
キウイ もも ぶどう かき なし パイナップル
150g 200g 150g 150g 200g 150g

表3
(1単位)
さけ あじ さば いわし さんま まぐろ
40g 60g 40g 40g 40g 60g
かき あさり いか たこ たらこ うなぎ
100g 150g 100g 80g 80g 30g

表3
(1単位)
牛ひれ肉 牛ひき肉 豚もも肉 豚ひき肉 鶏もも肉 鶏ささみ
60g 30g 60g 30g 60g 80g
豆腐(木綿) たまご チーズ 納豆 枝豆 ゆで大豆
100g 50g 25g 40g 60g 40g

表4
(1単位)
牛乳 低脂肪乳 ヨーグルト スキムミルク 濃厚牛乳
140g 160g 140g 20g 120g

表5
(1単位)
植物油 バター マヨネーズ ドレッシング ごま
10g 10g 15g 20g 15g

表6
(1単位)
野菜
300g

糖尿病食の1日の摂取カロリーは人によって異なるものの概ね1日1400~1800kcalくらいが多く、1400kcalなら1日の摂取量は18単位、1600kcalなら20単位、1800kcalなら23単位と決め、それぞれのグループから必要に応じた単位を摂取します。

例えば女性の糖尿病患者に多い1日1400kcalなら…

1日の単位 表1 表2 表3 表4 表5 表6 調味料
9 1 4 1.4 1 1 0.6

単位としてはこのような配分となり、これを1日3回に分けて摂取する…というのが食品交換表を用いた単位の考え方になります。

■食品交換表での単位は「1単位=80kcal」

1日の摂取カロリー別 3食の配分例

では最後に、それぞれの1日の摂取カロリーから単位をどう配分すればよいかの例を取り上げてみたいと思います。

1200kcal(15単位)
1日の単位 表1 表2 表3 表4 表5 表6 調味料
6 1 4 1.4 1 1 0.6
2 1 1 0.3 0.6
2 1 0.3
2 2 0.4
間食 1 1.4

1400kcal(18単位)
1日の単位 表1 表2 表3 表4 表5 表6 調味料
9 1 4 1.4 1 1 0.6
3 1 1 0.3 0.6
3 1 0.3
3 2 0.4
間食 1 1.4

1600kcal(20単位)
1日の単位 表1 表2 表3 表4 表5 表6 調味料
11 1 4 1.4 1 1 0.6
3 1 1 0.3 0.6
4 1 0.3
4 2 0.4
間食 1 1.4

1800kcal(23単位)
1日の単位 表1 表2 表3 表4 表5 表6 調味料
12 1 5 1.4 2 1 0.6
4 1 2 0.3 0.6
4 2 0.3
4 2 0.4
間食 1 1.4

何となくイメージが湧いたでしょうか?

表1の炭水化物で分かりやすく例えると3単位はご飯160g前後になりますので0.5合くらい、食パンでの3単位はおよそ8枚切り2枚、4単位だと6枚切り2枚くらいが目安になります。

食品交換表と単位を用いた食事療法は、はじめはちょっと取っつきにくい印象があるかもしれませんが、実際にやってみれば毎日の単位数は決まっているためすぐに慣れてきます。

食事療法をしっかりと実践できるかどうかが糖尿病の予後を…ひいては寿命や将来のQOL(生活の質)をも左右しますので、食品交換表と単位を使って良好な血糖コントロールを行うようにして下さい。

血糖値を下げダイエット効果もあるSGLT2阻害薬

血糖値降下・ダイエット効果があるSGLT2阻害薬フォシーガ これといった自覚症状がないままじわじわと血管を蝕み続ける糖尿病。それだけに健康診断などで血糖値やHbA1cの高さを指摘されても放置している人は驚くほど多く存在するのが実情。

糖尿病治療は本来であれば食事療法と運動療法を軸に、補助としてインスリン注射や経口薬を用い血糖値を正常値もしくはそれに近い数値での安定を目指します。

そうすることで体重の減少・維持と血糖値・HbA1cの効果が望めるから。しかし現実問題として食事制限や運動療法は決して楽なものではなく、またそれを一生続けなければならないという終わりなき苦行でもあります。

そういった背景に加え、受診するのが面倒くさい、行くたびに医師に「痩せなさい」と言われる…などの理由から病院から足が遠のいている人も多いのではないでしょうか。

しかし、当サイトで口を酸っぱくして述べているように、糖尿病は様々な合併症を引き起こす極めて恐ろしい病気です。血糖値が高い状況はもちろん、糖尿病リスクを高める肥満も放置するべきではありません。

もしどうしても病院に行きたくない場合は、個人輸入代行業者を通じ、日本でも処方されているSGLT2阻害薬「フォシーガ」を購入するという方法も。

SGLT2阻害薬は血液中の糖を積極的に尿と一緒に排出するという画期的な糖尿病治療薬。

従来の経口薬のように細胞内に糖を取り込むインスリンに頼ることなく血糖値を下げられるため、1日250~400kcal相当のダイエット効果があることが複数の臨床試験で実証されています。

それだけに健康な人がダイエット目的で使用する事例が後を絶たないほど。

本来であれば医療機関を受診し、適切な治療と指導を受けたうえで治療薬を処方してもらうべきところ。しかしそれができないようであれば、最低でもフォシーガなどで血糖値や体重の低減を図ってほしいと感じています。

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