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糖尿病は贅沢病? 所得と糖尿病の関係


  糖尿病は贅沢病なのか?

糖尿病は贅沢病なのか かつては糖尿病は贅沢病と言われていた時代があり、その理由はお金を持っている人は「美味しいもの=カロリーの高いもの」を食べられたから、ふくよかな体型の人が多かったからで、贅沢病というのは貧しい時代に使われた言葉です。

そのイメージは今でも根強く残っているものの、実際に周囲を見渡してみていかにも不健康そうと感じるほどデップリと太っている人ってお金に余裕がある人が多いですか?

違いますよね。

異常なほど太っている人の多くはいかにもお金を持っていなさそうな人や所得の低い仕事に就いている人で、これはデータにも表れています。

  お金がない人のほうが糖尿病になりやすい?

厚生労働省が定期的に行っている「国民健康・栄養調査」の平成26年版では興味深い結果が示されています。

貧乏ほど糖尿病が多い

これを見ると所得の高い人ほど炭水化物に代表される穀類の摂取量が少なく、野菜やたんぱく質や脂質の元となる肉類の摂取が多くなっています。

これは所得が高い人ほど健康に対する意識が高いのはもちろん、様々な食材をそろえる金銭的な余裕もある事の表れだと思われ、所得の低い人は日持ちのしない野菜を避ける傾向にあるという事でもあります。

世界的に見ても糖尿病罹患率が高い国は中・低所得国が大半で、お金がないほど食事を糖質の塊である炭水化物に頼りがちなのです。

■所得が高いほど穀類の摂取量が少なく、野菜や肉の摂取量が多い
■お金がない人ほど栄養源を炭水化物に頼りがち

  低所得者に糖尿病が多い理由

上では低所得者ほど野菜や肉の摂取が少なく栄養バランスが悪い事を示すデータを掲載しましたが、所得が低い人ほど糖尿病になりやすい事を示すデータは食生活だけに留まりません。

糖尿病の多くは低所得者?

冒頭で「異常に太っている人はお金の無さそうな人に多い」と書きましたが、このデータでもそれが裏付けられており、200万円未満の所得しかない方の肥満率はそれ以上の人に比べ圧倒的に多くなっています。

また、糖尿病の発症や悪化に影響のある喫煙率も所得が低い人ほど多いという結果になっている一方、健康診断を受けていない方は収入の少ない人ほど多く歯の本数も少ない事から、「貧乏な人ほど健康に対する意識が低い」という事が見て取れます。

私の正直な印象を述べれば、給与の低い仕事に就いている人ほど極端な肥満が多くタバコを吸っているイメージがありましたが、データの上でもそれが示されている格好に。

別のデータでは所得が多い人ほど味や好み、栄養価など「食の質」にこだわる傾向が示され、お金がある人は質が高く栄養バランスの取れた食事を好み健康意識も高いのに対し、お金のない人は食の質にこだわらず健康意識も低い事が伺えます。

■所得の高い人は食の質にこだわり健康意識も高い傾向
■所得の低い人は食の質にこだわらず肥満が多く健康意識も低い

  糖尿病は贅沢病ではなく貧乏病

これまでのデータから読み取れる事は、糖尿病は決して贅沢病ではなく、むしろ所得に低い人にこそ多い病気だという事です。

近年の健康意識の高まりによってお金に余裕がある人は健康への情報をしっかりと仕入れ、またそれを実践するだけの金銭的余裕がある一方、お金に余裕のない人は金銭的な面うんぬんの前に、そもそもの健康意識が低い事が伺えます。

所得が低い人ほど喫煙率が高い事がその象徴で、お金がない人ほど値段が高い上に百害あって一理なしのタバコを多く吸っているというのは、収入の少ない人がいかに健康に無頓着かを表す分かりやすい指標といえます。

それは肥満の多さにも現れており、かつての貧困の時代ならいざ知らず、高カロリーのものが安く手に入る現代において糖尿病のなりやすさは収入より健康意識に依存し、収入の多い人ほど健康意識が高い事から糖尿病は「贅沢病」ではなく「貧乏病」と言っても過言ではありません。

お金がない人ほど肥満や喫煙者が多いという結果は「健康意識」という言葉で片付けてしまえば楽ですが、収入の多い人ほど子供への教育に熱心というデータが示すとおり、その根底には幼少期からの教育が深く関わっているような気がします。

感情に任せ好きなものを食べタバコを吸い酒を飲み…という状況を改め、今一度自分の将来を直視し広い視野を持って食や嗜好品について冷静に判断する事が求められているのではないでしょうか。


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