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糖尿病性網膜症 失明の恐れもある3大合併症


  生活の質を大きく損ねかねない糖尿病性網膜症

失明の恐れがある糖尿病性網膜症 糖尿病性神経障害に続いて「糖尿病性網膜症」について詳しく取り上げていきます。

糖尿病によって慢性的に血糖値が高くなると血管がダメージを受け様々な合併症が出てきますが、そんな中でも代表的な3大合併症のひとつが今回取り上げる糖尿病性網膜症です。

3大合併症の糖尿病性神経障害は最悪の場合足の切断、糖尿病性腎症は人工透析と生活の質(QOL)を大きく損ねるものですが、糖尿病性網膜症は末期になると失明の恐れもあるなど、3大合併症の末期症状の中でも特に恐ろしいもの。

実際、年間約3,000人の方が糖尿病性網膜症によって失明しており、中途失明の原因としては緑内障に次いで第2位となっており、また糖尿病患者の5~6人に1人は糖尿病性網膜症を発症しているなど比較的身近な病気なのです。

  糖尿病性網膜症の原因

糖尿病性網膜症の原因 糖尿病は肥満などによって膵臓のインスリンを分泌する機能が低下してしまったり、インスリン抵抗性によってインスリンの効きが悪くなるために血液中のブドウ糖を細胞内に取り込めず高血糖状態になる病気です。

適切な糖尿病治療を行わず高血糖状態が続くと動脈硬化など血管に障害が起き、それは末端の毛細血管から顕著に現れ始めます。

糖尿病性網膜症の初期段階では高血糖による血管障害によって小さな出血が起きたり、毛細血管瘤という血管のこぶが出来たりといった症状が出てきます。

さらに症状が進むとアテローム性動脈硬化などによってコレステロールの蓄積や血栓による血管の詰まりが起きはじめ、血流が足りない“虚血”の状態に陥ります。

体は血流の低下した状態を補うため新たな血管「新生血管」を作り血流を確保しようとしますが、新生血管は本来血管を必要としない硝子体にまで伸び始めます。

しかしその新生血管は非常に脆く、頻繁に出血を繰り返すようになり、それが原因で網膜剥離が起きやすくなってくると共に、硝子体まで広がった新生血管で大きな出血が起きると硝子体全体に血液が広がり、視野の欠損や最悪の場合失明に至ります。

糖尿病性網膜症の怖いところは網膜剥離や新生血管の大きな出血が起きるまで自覚症状を感じにくい点で、自身で認知できる症状が出る頃にはすでに重症となっている場合が多くなります。

■高血糖状態を放置すると失明の恐れもある糖尿病性網膜症が進行する
■失明に繋がる状態になるまで自覚症状は乏しく気づいた時には重症の場合も

  糖尿病性網膜症が現れるまでの期間は?

失明の恐れもある糖尿病性網膜症は糖尿病になってからどのくらいの期間で発症するのか?

一般的にもっとも早く自覚症状が現れる合併症は糖尿病性神経障害で、次いで網膜症が現れやすくなります。

発症するまでの期間は糖尿病になってから血糖コントロールを行っていたかどうか、また個人差がかなり大きいものの、糖尿病発症から10~15年で40~50%の方に何らかの網膜症の症状が現れます。

ただ、健康診断を受けていない方や、健康診断で高血糖が示されてもなかなか治療を行わない方も多く、そういった場合は病院で糖尿病と診断される頃にはすでに糖尿病性網膜症を発症している場合もあります。

いずれにしても高血糖を放置せずしっかりと血糖コントロールを行う事が網膜症のリスクを減らす最も有効な手段です。

■糖尿病発症から10~15年で半数近い方に糖尿病性網膜症の症状
■進行や発病を抑えるためには血糖コントロールが何より重要

  糖尿病性網膜症は予防が何より大事

糖尿病性網膜症は末期状態では失明の恐れもある非常に怖い合併症であるものの、対処法として血糖コントロールの他に網膜光凝固法や硝子体手術などがあり、糖尿病性神経障害や糖尿病性腎症に比べると若干治療の余地があります。

しかしこれらはあくまでも進行を食い止めるためのもので根本的な治療法ではなく、一度網膜症になってしまったら治癒は不可能なのです。

そのため予防を心がける事が何より重要になります。

自営業や非正規雇用、専業主婦などで定期的な健康診断を受けていない方は市区町村の健診を受けるようにし、健康診断で血糖値やHbA1cに異常が見られるものの放置している方はすぐにでも病院に行くようにして下さい。

糖尿病自体が完治の難しい病気で、その予防や進行を食い止めるには食事療法と運動療法が基本となります。

それを行えるのは医師ではなく自分自身なので、失明という恐ろしい結果を招かないためにも「自覚症状がないからいいや」と後回しにせず早期発見早期治療を心がけて下さい。


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