ホーム >  糖尿病の原因と基礎知識 >  隠れ糖尿病も見つけるブドウ糖負荷試験

隠れ糖尿病も見つけるブドウ糖負荷試験


  空腹時血糖値とHbA1cでは見つからない糖尿病

隠れ糖尿病にはブドウ糖負荷試験 糖尿病の診断法として広く用いられているのは検査前に10時間以上飲食をせずに測る「空腹時血糖値」と、過去1~2ヶ月の平均血糖値が分かる「HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)」の2つです。

健康診断の採血で測れるこの2つの数値で糖尿病の有無を診断しますが、これらでは表れづらい症状というものがあり、それが「隠れ糖尿病(食後高血糖)」です。

この隠れ糖尿病は空腹時には正常な血糖値内に収まっているものの、食後に血糖値が急激に上昇し、その後時間をかけて再び正常値内に戻るというもので、空腹時血糖値の検査では見つけづらい事からこう呼ばれています。

「空腹時に正常値に戻っているならいいんじゃないの?」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、食後の急激な高血糖は確実に血管を蝕んでいきます。

そんな隠れ糖尿病を発見するもっとも有効な手段がここで取り上げる「経口ブドウ糖負荷試験」というものなのです。

  経口ブドウ糖負荷試験とは?

隠れ糖尿病も見つけ出せる経口ブドウ糖負荷試験。

これは空腹時血糖値を測るのと同様に10時間以上飲食を行わない空腹の状態からブドウ糖が75g入った飲料を飲み、そこから時間経過と共に血糖値を測っていくというもの。

一般的には検査前、30分後、60分後、120分後の4回採血を行い、とくに重要になるのが120分(2時間後)の血糖値です。

ブドウ糖負荷試験の診断基準

上手赤線がブドウ糖負荷試験の診断基準で、75gのブドウ糖を飲んでから2時間後の血糖値が140mg/DL未満なら正常型となり、200mg/DL以上だと糖尿病型と診断されます。

ちなみにこの「ブドウ糖75g」というのは馴染みのある白米に換算すると200gに含まれる糖質と同等になり、まあまあ多量の糖となります。

この検査方法はかなり多量のブドウ糖を一気に摂取するという性質上糖尿病の方には悪影響であるため、隠れ糖尿病などが疑われる方などに限定され、通常糖尿病と診断されている方には行われません。

■ブドウ糖負荷試験とは多量のブドウ糖を摂った後の血糖値を測る検査法
■血糖値が確定している方には悪影響が懸念されるため行われない

  経口ブドウ糖負荷試験の検査の流れ

負荷試験を受ける前は空腹時血糖値を測るのと同様に前日9時以降は飲食を行わず、10時間以上絶食する形となります。

具体的な流れは…

  • ■10時間以上の絶食
  • ■検査前に採血(1回目)
  • ■ブドウ糖75g入りの炭酸飲料を飲む
  • ■30分後採血(2回目)
  • ■1時間後採血(3回目)
  • ■2時間後採血(4回目)

この検査で飲むブドウ糖75gは冒頭の画像である「トレーラン」という炭酸飲料が用いられる場合が多く、内容量は225mlと一般的な炭酸飲料より少なく甘さの強いサイダーのような感じで思ったより飲みやすい印象です。

ただ、空きっ腹+朝のこれは人によっては厳しいと思われ、また採血は検査前を含め合計4回行われますが、採血が苦手な人にとっては辛い状況が続きます。

2時間後の採血が終わると検査も終了となり、これらの結果を踏まえての診断となります。

■検査前は空腹時血糖値検査と同様に10時間以上飲食を控える
■甘い炭酸水や4回の採血は人によっては辛い場合も

  ブドウ糖負荷試験のまとめ

ブドウ糖負荷試験は健康診断などで血糖値、HbA1cのどちらかに異常が見られ糖尿病が疑われる場合などに実施されます。

健康な方であれば食後であっても血糖値が140mg/DLを超える事はほとんどなく、ブドウ糖負荷試験によって食後血糖値の詳細な推移を見ることにより糖尿病はもちろん隠れ糖尿病とも呼ばれる食後高血糖の有無を確認できます。

食後高血糖は糖尿病の初期症状である場合が多く、これを放置するといずれ糖尿病に移行する可能性が高まりますので、医師に経口ブドウ糖負荷試験を打診されたら必ず受けるようにし糖尿病の疑いがあるのかどうかをはっきりさせるようにしましょう。

自覚症状に乏しい糖尿病はついつい放置しがちですが、進行すれば様々な合併症を引き起こす怖い病気ですので、積極的に検査し早期発見・早期治療が基本になる事を忘れないで下さい。


高血糖対策に効果的な健康食品

あわせて読みたい関連記事